SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
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勿体ないがハネムーンは途中リタイアで帰国した。
私は吉良さんが紹介してくれた「東亜医科大付属病院」脳神経外科医・鹿沼敏(カヌマトシ)先生の診察を受けた。
鹿沼先生は吉良さんの父親・吉良祐一(キラユウイチ)先生とは師弟関係でらしい。
「アメリカの吉良先生からも君の当時の症状が詳しく訊いている…大丈夫だ・・・」
「ありがとう御座います…」
「でも・・・普段の生活には支障はないようだな…」
「あ、はい…」
「あります!俺との夫婦関係に影響が出ています…鹿沼先生」
航さんが鹿沼先生に訴える。
「航さん…私達の関係は最初からやり直す話になっていますよね…」
「そりゃそうだけど…」
航さんは語尾を濁して、黙ってしまった。
「まぁ―・・・ご主人…余り無理に思い出せるのは奥様の脳には大きな負担になります…時間をかけてゆっくりと…お二人の恋の想い出は思い出していきましょう」
「想い出らしい…想い出は余りありませんが…」
「そうなんですか?」
「はい…」
航の声が何処か寂しげだった。
私達の結婚のきっかけは何だったんだろうか?
勿体ないがハネムーンは途中リタイアで帰国した。
私は吉良さんが紹介してくれた「東亜医科大付属病院」脳神経外科医・鹿沼敏(カヌマトシ)先生の診察を受けた。
鹿沼先生は吉良さんの父親・吉良祐一(キラユウイチ)先生とは師弟関係でらしい。
「アメリカの吉良先生からも君の当時の症状が詳しく訊いている…大丈夫だ・・・」
「ありがとう御座います…」
「でも・・・普段の生活には支障はないようだな…」
「あ、はい…」
「あります!俺との夫婦関係に影響が出ています…鹿沼先生」
航さんが鹿沼先生に訴える。
「航さん…私達の関係は最初からやり直す話になっていますよね…」
「そりゃそうだけど…」
航さんは語尾を濁して、黙ってしまった。
「まぁ―・・・ご主人…余り無理に思い出せるのは奥様の脳には大きな負担になります…時間をかけてゆっくりと…お二人の恋の想い出は思い出していきましょう」
「想い出らしい…想い出は余りありませんが…」
「そうなんですか?」
「はい…」
航の声が何処か寂しげだった。
私達の結婚のきっかけは何だったんだろうか?