SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
デスクに座ると周りは低いパーティションで仕事をしている姿が見えないようになっていた。

「これ…奥様の分のコーヒーです」

と私のデスクに桐谷さんがそっとマグを置いてくれた。
「ありがとう…」
「どういたしまして…」

以前はこんなパーティションなかったわね…

「おいっ!?桐谷…先週頼んでいたデータの作成は終わってるか?」

「はい…社長のパソコンに送信しています。ご確認下さい」

「分かった…」
航さんと桐谷さんのやり取りを聞きながら、マグのコーヒーを啜る。
仕事をしようと思えば、自分一人でもできるけど、今は桐谷さんの指示待ち。

彼の指示を待っていた。

「すいません…藤堂さん・・・これ…コピーお願いできますか?」

「分かりました…」

「三部で…一つはファリングして下さい」

「はい」

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