SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
「だって…私…今から社長の子供を産むのよ」

「そうだな…葉月は俺との結婚した記憶がないんだもんな…」


「だけど…航さんはそんな私を…大切にしてくれた」

「・・・当然だろ?俺は葉月の事愛しているんだ…」

「・・・葉月さん…」

「槇村先生…」

槇村先生が私の様子を見に来た。

「陣痛の波も赤ちゃんの心拍も正常だね…」

彼は私のお腹の周りに取り付けられた分娩監視装置のモニターをチェックをして呟く。

「ちょっとゴメンね…」

そして、子宮口の開き具合を確認するため、手を入れた。

「・・・まだ…六センチか…」

「六センチって?」

「あ…赤ちゃんが生まれるには…子宮口全開…十センチ開かないと…」

「・・・じゃまだまだって事ですか?」

「そうだね…葉月さん以外にも出産する妊婦さん居るから…行くね…また来るよ」

「・・・槇村先生!?」

「・・・」

出産のまでの道のりはまだまだだった。

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