SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
私はザッハトルテを給湯室の冷蔵庫に入れて、銀トレーで社長のコーヒーを運んだ。

「スイート如きでは私の退職の決心は揺らぎませんよ。社長」

「そんなことは分かっている。君は優秀な秘書だ。こんなスイーツ一つで自分の決心を曲げるような女性ではないと俺だって思っている」

「それなら、安心です」

「俺は色々とひと晩考えた。俺なりに君との関係を長く続ける方法を…」

社長は両手を組み、熱い瞳で語り出す。
「俺は女性が苦手だ。だから、今まで淡泊な関係しか望んで来なった。だから、女性に執着するなんてあり得ない。でも、俺は君に執着している」



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