SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
社長は唇を引き結び、何も言わない。
私は膝元にタブレットを置き、週明けのスケジュールを確認していた。

「月曜日のスケジュールですが…」

「仕事の話はいいよ…早波さん」

社長は長い脚を組みかえ、ジッと私を見つめる。

「俺は早波さんのコトをもっと知りたい」

「私のコトですか?私は××××年八月二十日生まれ、千葉県出身。最終学歴はK大学経済学部です」

「・・・それは知っている。就職の面接じゃないんだから…早波さん」

私は緊張の余り変なコトを言ってしまった。

社長は口許を手で隠し、クスクス笑う。
そして、熱い視線を向ける。
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