SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
酔った彼は本当に無防備。

普段は全く隙が無いのに、今は隙だらけ。

私達の関係は社長と秘書の関係。唯それだけ。ようやくその関係から出ようとしたけど、なかなかうまくいかなかった。

やはり、私は彼の恋人としては振舞えなかった。どうしても、秘書として接してしまう。
この三年間。
私は彼の秘書としてやってきた。
そう簡単にカラダに染みついてしまったルーティンは変えられない。
彼は私達の関係を変えようとディナーに誘った。
ワインを勧めたのも、部屋をリザーブしたのも下心があったのかもしれない。

でも、逆に社長の方がワインの酔いに吞まれてしまった。

こんなにも恋愛に関しては不器用な人だったとは。
私も彼のカラダに手を回してギュッとくっついて、そのまま眠りに落ちた。
< 54 / 160 >

この作品をシェア

pagetop