SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
お腹が膨れた後の運動にと、世界遺産の旧市街地をゆっくりと歩く。
ホテル・ザッハーの横にあるメインストリートを真っすぐ中心に向かって歩いて行った。
中心地に行くと、ウィーンのシンボルとも言える『シュテファン寺院』が見えて来た。二つの塔があるゴシック様式の大聖堂。
二人で空に向かって突き抜けるように聳える二つの塔を下から見つめ、雨の多い六月にしては珍しく、晴れ渡った空を暫し黙って見つめた。
こうして、二人で同じ景色を見つめる。
社長と秘書では味わえない共感。これからも色んなコトを二人で経験して想い出を共有したい。
彼はもう社長じゃない。私の夫。私はそれを実感したくて、思わず航さんのシャツの袖を掴んだ。
「どうした?葉月」
「いえ・・・私達…夫婦になったんですね…」
「・・・何、今まで実感なかったのか?」
「いえ…ありましたけど…」
「でも、天気が良くて良かった…俺の日頃の行いがいいんだな…」
「私のおかげですよ…私…晴れ女ですから…」
「そうなのか…へぇー…」
ホテル・ザッハーの横にあるメインストリートを真っすぐ中心に向かって歩いて行った。
中心地に行くと、ウィーンのシンボルとも言える『シュテファン寺院』が見えて来た。二つの塔があるゴシック様式の大聖堂。
二人で空に向かって突き抜けるように聳える二つの塔を下から見つめ、雨の多い六月にしては珍しく、晴れ渡った空を暫し黙って見つめた。
こうして、二人で同じ景色を見つめる。
社長と秘書では味わえない共感。これからも色んなコトを二人で経験して想い出を共有したい。
彼はもう社長じゃない。私の夫。私はそれを実感したくて、思わず航さんのシャツの袖を掴んだ。
「どうした?葉月」
「いえ・・・私達…夫婦になったんですね…」
「・・・何、今まで実感なかったのか?」
「いえ…ありましたけど…」
「でも、天気が良くて良かった…俺の日頃の行いがいいんだな…」
「私のおかげですよ…私…晴れ女ですから…」
「そうなのか…へぇー…」