SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
「葉月…愛してる…葉月…」

彼の瞳も表情も私と同じで甘い愉悦に陶酔していた。
熱に魘されるように何度も私の名前を呼んで、甘い睦言を囁く。

内側も外側も快感で蕩け切った。
汗ばんだ彼のカラダが熱くなった私のカラダの程よく冷めしてくれた。

乱れたシーツの上で更けていくウィーンの夜。

「・・・そう言えば…痴女の美紅ちゃんってどんな人?」

「えっ?あ・・・」

私は彼の腕枕の中で問いかけた。

「桐生美紅…今は東亜医科大付属病院の諏訪部先生の奥さんだ」

「えっ?」
痴女って言うから…大人の女性かと思い込んでいた。
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