SWEETHOLIC《2》~社長と秘書の恋の始まりは社長室から~(完)
「開演まで時間があるし…あそこで時間を潰そう」

私達は開演まで時間があるので、ホワイエと言うお酒や軽食を楽しめる休憩スペースに足を運んだ。

カウンターバーに等間隔で円い小さなテーブルが並んでいた。
テーブルやカウンターに立ち、皆が思い思いのドリンクや軽食を摘まみながら、談笑していた。

アジア系の人達は私達ぐらい。

私達もカクテルとお摘みのチーズを頼み、空いたテーブルを二人で囲んだ。

「オペラ座の夜に乾杯」

二人でグラスを重ねて、カンパイする。

「楽しみですね…」
「あぁ」

「藤堂?」

航さんに誰かが声を掛けて来た。

航さんは突然名前を呼ばれ、反射的に振り返る。

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