俺の好きにさせてください、お嬢様。




「クローバーの色っぽいなって思って緑にしたの!やっぱり似合ってるっ」


「…ありがとうございます、エマお嬢様。
一生大切にします」


「うんっ」



よかった、喜んでもらえた…。

迷子になってまでも探した甲斐があるね、うん。



「俺はこの先もずっとずっとエマお嬢様と一緒にいます。
100歳になっても、あなたがおばあちゃんになっても、…そう約束したでしょう?」


「───…すごい、本当だ…、それって叶うってことだよね…?」


「はい。俺がその約束を受けた意味は、最初からこういうことでした」



初めてわたしの執事として来てくれた日、
2人きりで交わしたその約束は。

こんなにも幸せな意味が込められていたなんて知らなかった。



「あっ!ハヤセ見てっ!雪降ってる!!」


「本当ですね、冷えてしまう前に帰りましょうか」


「うんっ!」



それは“真冬”から降ってきたプレゼントだ。

わたしにとって何よりの何よりのプレゼント。



「ハヤセっ!じゃあ去年雪だるま作ったとき、わたしとハヤセの子供もいつか本当になるってことだねっ」


「……誘ってんなこれ」


「えっ」


「エマお嬢様、…ではその練習をしましょうか」


「えっ、え?ハヤセ…?わぁっ、んんっ、ひゃぁ…っ!」



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