俺の好きにさせてください、お嬢様。
セキュリティ万全、防音万全な柊家の屋敷にて。
わたしをベッドに押し倒して、服に手をかけてゆく専属執事。
すると1度わたしから退いて、スタスタ向かってゆくドアの前。
───ガチャッ。
そう、鍵を閉めてしまいました。
「は、ハヤセ…?帰らないとっ」
「…この雪はもう少しすると止むものですから。それから帰ったほうが得策です」
はだけた服、それを直そうとすれば軽々と掴まれてしまって覆い被さってくる。
それはもう逃がしてくれるわけもなく、柔らかい唇と熱い舌が向かってきた。
「まって…っ、だめ、あのねハヤセ、心臓おかしくなっちゃう……っ」
「っ、おかしくなっていい。…俺の言うとおりにしてください、お嬢様。」
悪いが今日は抑えられそうにない───と、耳元いっぱいに広がった。
「…それに、初めて出会った場所で初めてを経験するってのも忘れなさそうでいいだろ」
「んん…っ、…ぁ…っ、」
ドキドキで壊れちゃいそうな中でも身体はすでに受け入れ態勢。
ほらもう、柊 エマは早瀬 真冬にしか扱えないお嬢様。
「エマお嬢様の孤独も辛さもすべて消すくらい───…俺がいっぱい愛してやる」