俺の好きにさせてください、お嬢様。
耐えれるかよ溺愛
「今日は一緒にお風呂に入りましょうか、エマお嬢様」
・・・・・。
それはもう普通のトーンで言ってきた。
課題を終えて、ふぅと一息吐いて。
なにをしようかなぁなんて考えながらも、ぎゅるるるる───と鳴ったお腹。
「……え?」
「俺と一緒にお風呂に入りましょう、と言ったんです」
時計の針は19時近い。
ダイニングテーブルに並んだ夕食は、色とりどりの食材で飾られたアクアパッツァ。
フォークにナイフ、スプーンにお皿。
物音すら立てずに並べた専属執事は、そんな爆弾発言を2度も落としてきた。
「お、お風呂って……、あの、裸で入るお湯のことだよ…?」
「ええ。ふたりだとしても広さ的にも問題ないと思いますから」
いや大アリだっ!!!
広さ的ってことより、そもそも論があるよハヤセ…!!
その前に気にすることあるでしょ…!?
「裸だよ!?むりっ、だめっ!!」
「…どうして駄目なのですか?」
「っ、だ、だって…っ!」
「だって?」
あ、これわざとだ。
ハヤセの意地悪なところ。
こうやってわたしに言わせてくるの。