俺の好きにさせてください、お嬢様。
200%の専属執事
高校2年生、2学期初日の朝。
それは執事vsわたしの譲らない対決から始まっていた。
「今日からスカートにするのっ!」
「駄目です」
「もう高校2年生だよわたしっ!廊下もあまり走らないようにするから!」
「そういう問題ではありません」
これを20分は繰り返して今。
せっかくいつもより早起きできたというのに、結局は変わらない登校時間となりそうな予感。
「もうハヤセっ!お嬢様の言うことが聞けないの?」
「…わかりました」
「えっ、ほんと!?」
さっすが専属執事っ!
Sランクのあなたならば拒否なんかできないはずだ。
「ですが、ニーハイではなくこちらを下に履いてください」
「……」
どこから出したの、そのスパッツ。
どこで買ったの。
まさかずっとずっと用意してたり…?
ねぇ変態執事さん。
「嫌だって言ったら…?」
「スカートは履かせません」
「もーー!!ハヤセっ!いじわるだよ!」
スパッツも履かないっ!ニーハイもやめる!
けど、スカートは履くっ!
そう伝えるように首をぶんぶんと横に振った。