【BL】猫系先輩と犬系後輩
「永和様の客人ですのでこちらでおもてなし致します」
「二度は言いませんよ。黙っていなさい」
郁也の永和様呼びも気になるが
それよりもこの女性の威圧感
聞かなくてもわかる
この人が永和の母親だと
「初めまして。敷島春と言います。こっちは春永で僕の息子です」
緊張で喉が乾く
変な汗も止まらない
「それで?ご要件は?」
「永和さんと結婚を前提にお付き合いをさせて頂きますので、その許可を頂きに参りました」
永和の母親の顔が歪むのが分かる
「永和……あなたオメガに手を出したんです?」
「手を出したって……そうですよ。俺は本気で春さんと結婚をします」
「いい加減にしなさい!!椿さんの件も勝手に婚約した挙句破棄、今度はオメガですって!?」
「椿さんはそもそも母さんから持ちかけて来たお話だったじゃないですか」
「あんな経営状況だとは知らされておりませんでしたので」