【BL】猫系先輩と犬系後輩
「永和、前話したろ。例の件の主犯だ」
「……そうですか」
時雨の言葉に納得する永和
もしかして
「しぐ、ひさに話したのか?」
「話した」
「何で!!」
俺は勢い任せに時雨の胸ぐらを掴んだ
「俺が誰にでも春の過去話すと思うか?」
「思わねぇけど」
「俺は永和を信用している」
分かってる
時雨がべらべら話す奴じゃないことも
永和を信頼しているからこそ話したことも
それでも知られたくなかった
「春先輩。俺あんたのこと守りますから」
「無理だろ。学年違って接点そんな無いのに」
「いいや、守ります。必ず」
永和の真っ直ぐとオレを捕らえる瞳に
俺は何も言えなかった