【BL】猫系先輩と犬系後輩
「そう……でしたか」
「こちらこそ失礼だとは承知しておりますが……我社に務めている者達を路頭に迷わせる訳には行かないんです……
だから……破談だけは……」
泣き始めた女
どうしたもんか……
「………あの……貴女は俺との結婚どう思っていますか?」
「………必要な契約のひとつと考えております」
契約……か
「分かりました。入籍しましょう」
「え?でも……本当に?」
この女自身が金目当てではないことは分かる
会社の為に、そこで働いてる人達とその家族の為に仕方なく縁談を受けている
「俺もそこまで無慈悲になれませんし、お互い利害は一致しているんです」
破談されなくても
この縁談が上手く行けば会社を動かす力を俺も持てるとは思う
それならあのイルギーだって潰すことは可能だろうし