【BL】猫系先輩と犬系後輩
凍える初夏



永和side




郁也を追いかけたら

春先輩と時雨先輩




つい、物陰に隠れて3人の会話を聞いてしまった




ごめんね、先輩




先輩のこと好きだよ




だけど俺は先輩を幸せにすることは出来なくなった






だから






「男相手のオメガに本気になる訳ねぇじゃん」





先輩のこと突き放すよ






「永和、言っていいことと悪いことぐらい分かんだろ」

「時雨先輩こそ、俺と春先輩のことに首突っ込まないで下さい」

「は?」






俺自身が先輩を幸せに出来なくても一生守るから

安心して幸せになって







「男のオメガがどんなのか知りたくて先輩に近づいただけだし。

そしたらマジになられて正直焦ったわ」





ははっと乾いた笑いしか出なくて


春先輩の顔見れなくて





時雨先輩のキレた顔と郁也の泣きそうな顔だけ見えた





「ふざけんな!!」

「永和には手を出させません!!」

「離せ郁也!!どう考えたってあいつがクズだろ!!」

「それでも!!永和を傷つける奴は俺が許しません」







ごめん、郁也





「郁也、手離して」

「永和……」

「殴れば気が済むだろ」






郁也が先輩の手を離した瞬間に

俺は時雨先輩に殴られた








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