そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜
【side:Yoritsuna Mikimoto】
花々里の浴衣姿があまりに可愛くて、俺は少しばかり理性を飛ばしてしまった。
昔から自分が抑えられなくなると、人称が「俺」から「僕」になることがあるのは自覚していた。
自分の中の抑圧された思いを開放するのに、自称をいつもと違うものにすると、タガが外しやすいから、だろうか。
無意識すぎて、これがなぜ起こるのか、俺自身にも説明できないのがもどかしいところだ。
そして、それとは別。
仕事中、俺は自分のことをあえて「私」と称するように心掛けている。
普段は「俺」が素だけど、そこをわざわざ「私」に変えると、公人然として引き締まった気持ちになれる。
それをすることで、オンオフが切り替えられる。
でも……だからこそ、俺はプライベートでは絶対に「私」とは称さないと決めている。
そんな「私」と違って、「僕」は意図的に使い分けているわけではない。
気がついたら無意識に出てしまっている……。
それが出てしまった時は、自分でもちょっと〝まずい〟時だというのを、俺自身自認しているんだ。
俺は……風呂場で花々里を怯えさせてしまっただろうか?
昔から自分が抑えられなくなると、人称が「俺」から「僕」になることがあるのは自覚していた。
自分の中の抑圧された思いを開放するのに、自称をいつもと違うものにすると、タガが外しやすいから、だろうか。
無意識すぎて、これがなぜ起こるのか、俺自身にも説明できないのがもどかしいところだ。
そして、それとは別。
仕事中、俺は自分のことをあえて「私」と称するように心掛けている。
普段は「俺」が素だけど、そこをわざわざ「私」に変えると、公人然として引き締まった気持ちになれる。
それをすることで、オンオフが切り替えられる。
でも……だからこそ、俺はプライベートでは絶対に「私」とは称さないと決めている。
そんな「私」と違って、「僕」は意図的に使い分けているわけではない。
気がついたら無意識に出てしまっている……。
それが出てしまった時は、自分でもちょっと〝まずい〟時だというのを、俺自身自認しているんだ。
俺は……風呂場で花々里を怯えさせてしまっただろうか?