そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜
***
頼綱に急かされながらも大好きな鰻を堪能した私は、上機嫌で頼綱とともに御神本邸の車庫まで戻ってきた。
家に着いたし、さぁ車を降りようとドアに手をかけてみたけれど、シフトレバーがPに入ると同時に解除されたはずの集中ドアロックが、何故か再ロックされてしまう。
「頼綱?」
頼綱の手が当たるか何かして、間違えてロックされちゃったのかな?と、ドアレバーに手をかけたまま頼綱を振り返って小首を傾げた。
と、いきなり助手席のシートごと頼綱に身体を押さえつけられて。
「あっ、あのっ」
病院の職員駐車場でしたハグやキスを思い出して、心臓がやかましいほどにトクトク……と早鐘を打つ。
「ひょっとして、鳥飼にもそんな可愛い顔を見せたんじゃあるまいね?」
車のエンジンが切られるとともに付いたルームライトは、頼綱がドアロックをかけたことで、ゆっくりと消えてしまっていたけれど、駐車場の天井に取り付けられたライトが恥ずかしいくらいに明るく私達を照らしている。
お陰で私の上に覆い被さる形になっているのに、頼綱の表情が割としっかり見えて。
裏を返せば、頼綱からも私の顔がハッキリ見えているんだろう。
病院にいる時よりもオールバックが乱れて顔にかかる割合の増えたほつれ毛が、頼綱の整った顔にそこはかとない色気を添えている。
そんなところまでしっかり見えてしまって、改めてこの人はかっこいいなとか思ってしまう。
頼綱に急かされながらも大好きな鰻を堪能した私は、上機嫌で頼綱とともに御神本邸の車庫まで戻ってきた。
家に着いたし、さぁ車を降りようとドアに手をかけてみたけれど、シフトレバーがPに入ると同時に解除されたはずの集中ドアロックが、何故か再ロックされてしまう。
「頼綱?」
頼綱の手が当たるか何かして、間違えてロックされちゃったのかな?と、ドアレバーに手をかけたまま頼綱を振り返って小首を傾げた。
と、いきなり助手席のシートごと頼綱に身体を押さえつけられて。
「あっ、あのっ」
病院の職員駐車場でしたハグやキスを思い出して、心臓がやかましいほどにトクトク……と早鐘を打つ。
「ひょっとして、鳥飼にもそんな可愛い顔を見せたんじゃあるまいね?」
車のエンジンが切られるとともに付いたルームライトは、頼綱がドアロックをかけたことで、ゆっくりと消えてしまっていたけれど、駐車場の天井に取り付けられたライトが恥ずかしいくらいに明るく私達を照らしている。
お陰で私の上に覆い被さる形になっているのに、頼綱の表情が割としっかり見えて。
裏を返せば、頼綱からも私の顔がハッキリ見えているんだろう。
病院にいる時よりもオールバックが乱れて顔にかかる割合の増えたほつれ毛が、頼綱の整った顔にそこはかとない色気を添えている。
そんなところまでしっかり見えてしまって、改めてこの人はかっこいいなとか思ってしまう。