そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜
おまけに至近距離だから、頼綱が身にまとった柑橘系の爽やかな香水の香りまでもがふわりと漂って……。
間近に顔を寄せた頼綱に、唇を親指の腹でそっとなぞられた途端、ゾクリとした快感が身体を走った。
その感覚に真っ赤になりながら、「とっ、鳥飼さんの車の助手席には乗ってないもん!」と照れ隠しに唇を尖らせたら、頼綱が驚いたように息を飲む。
「……花々里、それは本当かい?」
真剣な眼差しでじっと見つめられて、私は懸命にコクコクとうなずいた。
「じゃあ、アイツの車で、花々里は一体どこに座ったの?」
頼綱からの質問に、指差しで助手席後ろの後部シートを指し示しながら、「そこに乗りました!」と訴えて、
「助手席は彼女のためのシートだと思って固辞したの……!」
鳥飼さんに伝えたように、頼綱にも助手席を避けた理由を率直に話したら、途端頼綱が驚いたように瞳を見開いて……。
少し遅れて何故か照れたように視線を揺らしたのが分かった。
「ねぇ、花々里。キミは俺の車じゃ最初から助手席に乗っていたよね?」
熱を持った頬にそっと触れられて、身体に変な力が入る。
「あ、あれは頼綱がっ――」
「俺が?」
間近に顔を寄せた頼綱に、唇を親指の腹でそっとなぞられた途端、ゾクリとした快感が身体を走った。
その感覚に真っ赤になりながら、「とっ、鳥飼さんの車の助手席には乗ってないもん!」と照れ隠しに唇を尖らせたら、頼綱が驚いたように息を飲む。
「……花々里、それは本当かい?」
真剣な眼差しでじっと見つめられて、私は懸命にコクコクとうなずいた。
「じゃあ、アイツの車で、花々里は一体どこに座ったの?」
頼綱からの質問に、指差しで助手席後ろの後部シートを指し示しながら、「そこに乗りました!」と訴えて、
「助手席は彼女のためのシートだと思って固辞したの……!」
鳥飼さんに伝えたように、頼綱にも助手席を避けた理由を率直に話したら、途端頼綱が驚いたように瞳を見開いて……。
少し遅れて何故か照れたように視線を揺らしたのが分かった。
「ねぇ、花々里。キミは俺の車じゃ最初から助手席に乗っていたよね?」
熱を持った頬にそっと触れられて、身体に変な力が入る。
「あ、あれは頼綱がっ――」
「俺が?」