そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜
ジュエリーショップに着くなり、
「ねぇ花々里。婚約指輪と結婚指輪、双方を重ね付け出来るデザインとか……良いと思わないかね?」
と頼綱に尋ねられた。
私はちょっと考えて、
「あまりごちゃごちゃした凝ったデザインよりも、シンプルな方が好き。そこさえクリアしていたらどんなのでも気にしない、かな」
って答えてから、このこだわりのなさ、女の子としてどうなの!って思ったんだけど――。
どうやら頼綱にはすでに何か思うデザインがあったみたいで、さして気にした風もなく
「キミはきっとそう言うだろうと思って、勝手かなと思ったんだけど、実はあらかじめ俺の方でいくつか見繕ってあるんだ」
と微笑んだ。
その言葉を聞いて、「嘘でしょ頼綱さん!」って思ってから、でも考えてみたら頼綱は私と初めて出会った時から私を娶る気満々の発言をしてたっけ、と思い出して。
もしかしたら、私にとっては青天の霹靂みたいな頼綱からのアレコレも、彼の中ではどれもこれも考え抜いた末の結論なのかもしれないなって……今更ながらハッとした。
「ねぇ花々里。婚約指輪と結婚指輪、双方を重ね付け出来るデザインとか……良いと思わないかね?」
と頼綱に尋ねられた。
私はちょっと考えて、
「あまりごちゃごちゃした凝ったデザインよりも、シンプルな方が好き。そこさえクリアしていたらどんなのでも気にしない、かな」
って答えてから、このこだわりのなさ、女の子としてどうなの!って思ったんだけど――。
どうやら頼綱にはすでに何か思うデザインがあったみたいで、さして気にした風もなく
「キミはきっとそう言うだろうと思って、勝手かなと思ったんだけど、実はあらかじめ俺の方でいくつか見繕ってあるんだ」
と微笑んだ。
その言葉を聞いて、「嘘でしょ頼綱さん!」って思ってから、でも考えてみたら頼綱は私と初めて出会った時から私を娶る気満々の発言をしてたっけ、と思い出して。
もしかしたら、私にとっては青天の霹靂みたいな頼綱からのアレコレも、彼の中ではどれもこれも考え抜いた末の結論なのかもしれないなって……今更ながらハッとした。