そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜
「片頬だけ? こっちにはしてくれないの? 唇と頬じゃ、1回のキスの重みが釣り合わないと思わない?」
唇が触れていない左側の頬を花々里の方へ向けて、わざとらしく指先で「ここ」と教えると、花々里が真っ赤な顔をして瞳を潤ませるんだ。
「改めてするのとか、恥ずかしいって思ってる?」
分かっていて敢えて問いかけたら、これ幸いと思いっきりうなずいてくる。
「じゃあ、俺はここで動かないようにしてるから、花々里は目をつぶってキスしたらいいんじゃないかな? 見えなければ恥ずかしくないだろう?」
下心を押し隠して至極真面目な顔をしてそう言ったら、「よ、頼綱もっ」って唇をとがらせてくるのとか、想定外なんだけど。
「俺も?」
キョトンとしたら、
「頼綱も目、つぶって!」
目端を赤く染めた大きな目でじっと見上げられた俺は、花々里のあまりの愛くるしさに息を呑んだ。
「目っ!」
再度促された俺は、少し腰を低めて薄くまぶたを閉じる。
と、花々里がそっと近づいて来たのが分かって。
唇が触れていない左側の頬を花々里の方へ向けて、わざとらしく指先で「ここ」と教えると、花々里が真っ赤な顔をして瞳を潤ませるんだ。
「改めてするのとか、恥ずかしいって思ってる?」
分かっていて敢えて問いかけたら、これ幸いと思いっきりうなずいてくる。
「じゃあ、俺はここで動かないようにしてるから、花々里は目をつぶってキスしたらいいんじゃないかな? 見えなければ恥ずかしくないだろう?」
下心を押し隠して至極真面目な顔をしてそう言ったら、「よ、頼綱もっ」って唇をとがらせてくるのとか、想定外なんだけど。
「俺も?」
キョトンとしたら、
「頼綱も目、つぶって!」
目端を赤く染めた大きな目でじっと見上げられた俺は、花々里のあまりの愛くるしさに息を呑んだ。
「目っ!」
再度促された俺は、少し腰を低めて薄くまぶたを閉じる。
と、花々里がそっと近づいて来たのが分かって。