そろそろ喰ってもいい頃だよな?〜出会ったばかりの人に嫁ぐとか有り得ません! 謹んでお断り申し上げます!〜
「何だい?」
存外優しい声で返事をされたことに戸惑いながら、「こ、この変な形の黄色い脳みそみたいなの、なんですか?」と、今更な問いかけ。
スポンジだというのは分かる。でも、我が家にあるのはもっと綺麗にスパッと切られた、シャープなラインの人工的なヒョウタン型や長方形だ。
でもこれは何だか手でちぎって丸く成型したみたいな、どこか不細工な形で。
お金持ちのお宅でまさかそんなボロっちいスポンジなんて使っていないと思うし。だとしたら何なの?って思ってしまったの。
本当は手渡されてすぐに聞くべきだったんだけど、タイミングを逃してしまった。
「脳みそ?」
私の言葉を繰り返すようにつぶやいてから、頼綱がこちらを振り返ってきてドキッとする。
ふ、不用意にこっちを向かないで欲しい。
前髪がおりてるの、見慣れてないんだしっ!
などと自分から問いかけておきながら理不尽なことを思いつつ、「これです」と視線を彼からそらし気味にして手のふわふわを差し出した。
存外優しい声で返事をされたことに戸惑いながら、「こ、この変な形の黄色い脳みそみたいなの、なんですか?」と、今更な問いかけ。
スポンジだというのは分かる。でも、我が家にあるのはもっと綺麗にスパッと切られた、シャープなラインの人工的なヒョウタン型や長方形だ。
でもこれは何だか手でちぎって丸く成型したみたいな、どこか不細工な形で。
お金持ちのお宅でまさかそんなボロっちいスポンジなんて使っていないと思うし。だとしたら何なの?って思ってしまったの。
本当は手渡されてすぐに聞くべきだったんだけど、タイミングを逃してしまった。
「脳みそ?」
私の言葉を繰り返すようにつぶやいてから、頼綱がこちらを振り返ってきてドキッとする。
ふ、不用意にこっちを向かないで欲しい。
前髪がおりてるの、見慣れてないんだしっ!
などと自分から問いかけておきながら理不尽なことを思いつつ、「これです」と視線を彼からそらし気味にして手のふわふわを差し出した。