また、昨日ね

また、昨日ね

「〇〇さん」

「はい…！」

看護師さんだった。

「ナツさんの意識が今戻りました、あなたに会いたいそうです、でもまだ危ない状態なので！」

「え…本当ですか！　すぐ行きます」

僕は急いで車椅子に乗り看護師さんに連れられてナツの病室に向かった。

僕はナツの手を握り話しかけた。

「おーいナツ聞こえてるか？」

ナツは苦しそうな顔をガマンして、笑みを浮かべてこう言った。


「また、昨日ね…」

と言ってまた少し笑顔を浮かべて、手を握り返してくれた、僕も答えた。

「また、昨日な」

それからナツの意識は失くなり、数日後に亡くなった。




ナツも同じ夢を見ていたのだろう……