政略婚~腹黒御曹司は孤独な婚約者を守りたい~
今まで、彼女を娘として扱っていないことは見てとれた。
「それで、お祖父様にはお願いが」
「なにがお祖父様だ。なんのおねだりだ」
「白河のボディガードをお借りしたいと思いまして」
「身を守る護衛がいるか。井垣の息子はそこまでの阿呆か」
「残念ながら」
「わかった。好きにしろ。だが、これ以上は助けない。わかるな?」
壮貴さん側が財産争いに勝った場合を考えてのことだろう。
井垣と白河が敵同士にならないため、祖父は最低限しか手を貸さない。
負ければ、祖父は容赦なく自分を切り捨てるだろう。
「十分です」
ボディガードが樫村だけでは心もとない。
多少、仰々しいほうが向こうも手を出せないだろう。
「私のためにありがとうございます」
絞り出すような声で朱加里がお礼をいい、頭を下げた。
「それで、お祖父様にはお願いが」
「なにがお祖父様だ。なんのおねだりだ」
「白河のボディガードをお借りしたいと思いまして」
「身を守る護衛がいるか。井垣の息子はそこまでの阿呆か」
「残念ながら」
「わかった。好きにしろ。だが、これ以上は助けない。わかるな?」
壮貴さん側が財産争いに勝った場合を考えてのことだろう。
井垣と白河が敵同士にならないため、祖父は最低限しか手を貸さない。
負ければ、祖父は容赦なく自分を切り捨てるだろう。
「十分です」
ボディガードが樫村だけでは心もとない。
多少、仰々しいほうが向こうも手を出せないだろう。
「私のためにありがとうございます」
絞り出すような声で朱加里がお礼をいい、頭を下げた。