政略婚~腹黒御曹司は孤独な婚約者を守りたい~
白とグレーの明るいバスルームには観葉植物が置かれ、バスタブはジェットバスとブロアバスがついている。
アクアシアターまであり、私が思っている以上に機能が多すぎた。
使い方がわからなくて、思わず泣きそうになった。
井垣の家は部屋に備えつきの小さなお風呂だったし、お母さんと暮らしていた頃はアパート暮らし。
立派すぎて、落ち着かない。
半ば、混乱気味にシャワーを使い、なんとかバスルームから出ると、壱都さんが届いた蕎麦を並べてくれていた。
「疲れた顔しているけど、どうかした?」
「ちょっと使い方がよくわからなくて」
「だから、一緒に入るか聞いたのに」
「入りません!」
追い討ちをかけるように言われたあげく、笑われて、なおさら疲労感が増したのだった。
こんなことで壱都さんとうまく暮らしていけるのだろうか―――いつも一緒にいる樫村さんを心から尊敬したのだった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
アクアシアターまであり、私が思っている以上に機能が多すぎた。
使い方がわからなくて、思わず泣きそうになった。
井垣の家は部屋に備えつきの小さなお風呂だったし、お母さんと暮らしていた頃はアパート暮らし。
立派すぎて、落ち着かない。
半ば、混乱気味にシャワーを使い、なんとかバスルームから出ると、壱都さんが届いた蕎麦を並べてくれていた。
「疲れた顔しているけど、どうかした?」
「ちょっと使い方がよくわからなくて」
「だから、一緒に入るか聞いたのに」
「入りません!」
追い討ちをかけるように言われたあげく、笑われて、なおさら疲労感が増したのだった。
こんなことで壱都さんとうまく暮らしていけるのだろうか―――いつも一緒にいる樫村さんを心から尊敬したのだった。
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