政略婚~腹黒御曹司は孤独な婚約者を守りたい~
「冗談です。十分、助かっていますよ。壱都さんが集中して仕事できますから」
「最初からボディガードに頼らずにこうしておけば、よかったな。樫村」
「本当ですね」
この二人……私の意思は完全に無視だった。
ずっとこの調子では飽きてしまう。
あまりの退屈さに社長室から出て、化粧室へ向かった。
自由になるのはこんな時だけって悲しすぎる。
「ねえ、見た?」
「井垣社長の隠し子でしょ?」
しまった。
私のことを話しているらしく、入るに入れなかった。
きっと私が財産を奪ったあげく、壱都さんをたぶらかしたとか、言われるんだろうなと覚悟した。
けれど、違っていた。
「紗耶香さんの顔が見たいわね」
「私達に姫って呼びなさいって、言うのには驚いたわよね。白河社長が王子って呼ばれているから、それを意識してのことでしょうけど」
「最初からボディガードに頼らずにこうしておけば、よかったな。樫村」
「本当ですね」
この二人……私の意思は完全に無視だった。
ずっとこの調子では飽きてしまう。
あまりの退屈さに社長室から出て、化粧室へ向かった。
自由になるのはこんな時だけって悲しすぎる。
「ねえ、見た?」
「井垣社長の隠し子でしょ?」
しまった。
私のことを話しているらしく、入るに入れなかった。
きっと私が財産を奪ったあげく、壱都さんをたぶらかしたとか、言われるんだろうなと覚悟した。
けれど、違っていた。
「紗耶香さんの顔が見たいわね」
「私達に姫って呼びなさいって、言うのには驚いたわよね。白河社長が王子って呼ばれているから、それを意識してのことでしょうけど」