政略婚~腹黒御曹司は孤独な婚約者を守りたい~
すべては君のため
三月―――いろいろあったけど、私は大学を無事卒業した。
お祖父さんの墓前で報告を済ませたその日、壱都さんも卒業のお祝いをしよう言ってくれた。
私の卒業のお祝いをしてくれる人がいるというだけで嬉しい。
壱都さんは忙しいはずなのに今日のためにプレゼントまで用意してあった。
ラベンダー色のイブニングドレスとパールが付いた銀の髪飾り。
それを着てホテルディナーにおいでと言うのだ。
そのフォーマルな服装にレストランが今までより、もっとかしこまった場所だということがわかった。
壱都さんは私にただ贅沢させているわけではない。
春から、私は井垣グループの秘書室で勤務し、会社のパーティーや仕事関係の奥様達とも付き合っていくことになる。
その時、挨拶すらできずにいるわけにはいけないのだ。
―――私は壱都さんと結婚するのだから。
「よく似合ってるね」
壱都さんがホテルのロビーで待っていた。
お祖父さんの墓前で報告を済ませたその日、壱都さんも卒業のお祝いをしよう言ってくれた。
私の卒業のお祝いをしてくれる人がいるというだけで嬉しい。
壱都さんは忙しいはずなのに今日のためにプレゼントまで用意してあった。
ラベンダー色のイブニングドレスとパールが付いた銀の髪飾り。
それを着てホテルディナーにおいでと言うのだ。
そのフォーマルな服装にレストランが今までより、もっとかしこまった場所だということがわかった。
壱都さんは私にただ贅沢させているわけではない。
春から、私は井垣グループの秘書室で勤務し、会社のパーティーや仕事関係の奥様達とも付き合っていくことになる。
その時、挨拶すらできずにいるわけにはいけないのだ。
―――私は壱都さんと結婚するのだから。
「よく似合ってるね」
壱都さんがホテルのロビーで待っていた。