政略婚~腹黒御曹司は孤独な婚約者を守りたい~
実の祖父より、井垣会長に対しての方が俺は自分の気持ちにまだ素直になれた。
海外支店に異動が決まった時、しばらく会えないとわかって挨拶に行くつもりだった。
それが、井垣会長から珍しく井垣の家まで来れないかと連絡がきた。
もちろん、俺はなにかあると察して、すぐに伺いますと返事をしたのはいうまでもない。
しかしまさか―――
「どうだ」
孫娘とのお見合いだったとは思っていなかった。
それも正妻の娘ではなく、引き取った方の孫娘のほうと。
「そういうことですか」
よくあるお見合いの場というやつだった。
白河家の末っ子で比較的兄達よりは自由に振舞える。
だが、自分の結婚相手が自由になるとは思っていなかった。
そのうち、両親が決めた相手と結婚するのだろうという程度の考えだった。
「悪くはないと思います」
外見も可愛いし、なにより一番気に入ったのは普通という点だ。
海外支店に異動が決まった時、しばらく会えないとわかって挨拶に行くつもりだった。
それが、井垣会長から珍しく井垣の家まで来れないかと連絡がきた。
もちろん、俺はなにかあると察して、すぐに伺いますと返事をしたのはいうまでもない。
しかしまさか―――
「どうだ」
孫娘とのお見合いだったとは思っていなかった。
それも正妻の娘ではなく、引き取った方の孫娘のほうと。
「そういうことですか」
よくあるお見合いの場というやつだった。
白河家の末っ子で比較的兄達よりは自由に振舞える。
だが、自分の結婚相手が自由になるとは思っていなかった。
そのうち、両親が決めた相手と結婚するのだろうという程度の考えだった。
「悪くはないと思います」
外見も可愛いし、なにより一番気に入ったのは普通という点だ。