政略婚~腹黒御曹司は孤独な婚約者を守りたい~
さっきまでは部屋の外だから、そんな気の緩んだところは一切見せてなかったけど、今は違っていた。
「朱加里。俺以外の男に誘われても部屋に入るなよ」
「……わかってます」
私だって、ちゃんと信用できる人なのかどうか少しは判断できる―――たぶん。
壱都さんは私とは恋人というより、保護者のような目線なのかもしれない。
お祖父さんに頼まれてのことだろうし、きっと私のことはその程度。
「ならいい」
壱都さんは安心したのか、ソファーに深く腰かけると、目を閉じた。
やっぱり仕事で疲れているようだった。
よく考えると、メールでは今、フランスにいるって言っていたのにロンドンにいることがおかしい。
もしかして、私に会いに来てくれたの?
眠った顔は無防備で可愛らしく見えた。
毛布を持ってきて、そっとその体にかけた。
「私に会いに来てくれてありがとうございます」
そうお礼を言って―――
「朱加里。俺以外の男に誘われても部屋に入るなよ」
「……わかってます」
私だって、ちゃんと信用できる人なのかどうか少しは判断できる―――たぶん。
壱都さんは私とは恋人というより、保護者のような目線なのかもしれない。
お祖父さんに頼まれてのことだろうし、きっと私のことはその程度。
「ならいい」
壱都さんは安心したのか、ソファーに深く腰かけると、目を閉じた。
やっぱり仕事で疲れているようだった。
よく考えると、メールでは今、フランスにいるって言っていたのにロンドンにいることがおかしい。
もしかして、私に会いに来てくれたの?
眠った顔は無防備で可愛らしく見えた。
毛布を持ってきて、そっとその体にかけた。
「私に会いに来てくれてありがとうございます」
そうお礼を言って―――