天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~

奇襲

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【天界】


戦の準備は終わり魔界への奇襲はついに明日へと迫っていた。


そして今後天后となる白蘭も朝議に参加するようになった。


「天女の身でありながら戦に行くなど白蘭様は大丈夫なのですか?」


天后の席に座る白蘭に神が問いかける。


「ええ。天女の身ではあるけれど半分は鬼神の血だもの。問題ないはずだわ。それに私が必ず魔帝を討たなければいけないの」

「心配ない。天帝である私もついている」


月影もそう言うと「それもそうか」と納得した。


今回の目的は魔帝を殺すこと。だから魔都にいる無辜の者は殺さないように私は朝議で意見した。


反対の声が多くあったが、月影が後押ししてくれたおかげで昨日やっと決まったのだ。


奇襲をかけるのは魔宮にとどめ、天帝である月影と白豹族、天界の兵士達そして私が出向く。


魔帝を討った後、すぐに撤退することになっている。


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