天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
天帝宮に二人で行き月影は政務をこなし私は書を読む。
前は書物は嫌いだった。しかし天女になってからは世界に興味を持ち知識を得たくなったのだ。
天帝宮には書物がたくさんあるため書を読むために入り浸っていた。
一冊読み終わったところで書を元に戻すと、月影がチラリとこちらを見て政務をこなしながら微笑んだ。
「飽きたか?」
「ううん。少し休憩しようと思って」
「では茶を飲もう」
やりかけの政務をしまおうとするので声をかける。
「いいの。気にしないで。終わってからでいいから」
「そうか。では少し待っていてくれ」
筆をとる月影を見て白蘭は天帝宮を散策した。
…本当に広いところ。
魔宮も広かったが天宮はそれ以上の広さだ。