天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
血の盟約で月影は紅蓮に攻撃はできない。
…いまなら月影を殺せる。
紅蓮が斬りかかろうとしたとき二匹の白豹が攻撃をしてきて紅蓮は避けた。
二匹の白豹は紅蓮から距離を取り月影の両脇に行くと人の姿を取った。
「っち」
目の前には天帝である月影、天界の戦神一心、そしてその息子気鋭だ。
さすがの紅蓮でも分が悪い。
舌打ちをした紅蓮の横から声がした。
「さすがに分が悪いですね」
長年連れ添った従者であり友だ。
「朱雀。お前…」
「この騒ぎに寝てられると思いますか?」
ふっと紅蓮は笑う。