天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~



兵が止めるのを無視し大門に近づく白蘭は意外な人物を目にした。


「雪梨様?」


衛兵に取り囲まれながらも白蘭の姿に気づいた雪梨は怒ったように近づいてくる。


「待て!」

「皆良いのです」


衛兵が止めようとするのを白蘭は制した。


「雪梨様、なぜここに?」


ずかずかと目の前まで来た雪梨様は思い切り私の頬をバチンと叩いた。


「白蘭に何をするんだっ」


兎月や衛兵が来るのをまた手で制した。


「雪梨様…」

「白蘭、いい加減目を覚ましなさい!」


突然、叩かれ怒鳴られ呆然とする。


「話は全て聞きました。苦悩する気持ちは同情します。しかし白蘭!あなたのやったことは過ちです!」

「過ち…?」



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