天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
絶対に魔帝の力の使い道間違っている…。
「これでいいか?」
「あ…えっと」
「もうこれ以上は待てない」
白蘭が止めるのをもう紅蓮は聞かなかった。
彼女の衣を脱がし体に口づけし腰を抱く。それに白蘭も鼓動を高鳴らせ身をゆだねた。
欲情した鳳凰が余裕のない声で「愛している」と何度も囁く。
ずっとこうしたかった。ここまで戻るのに何年もかかってしまった。
二人はお互いを確かめ合うかのように身体を重ねた。
「白蘭…」
「…」
「おい。機嫌を直してくれ」
「…」
「おーい」
事が終わると白蘭は紅蓮にそっぽを向いた。
昼間なのに、昼間だったのにっ!!
紅蓮の愛は一度で止まらなかったのだ。
気づけば夜…。
魔帝ともあろう人が朝議の後に姿を消し、魔帝宮には強力な結界が…。