天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
大量の法力を失いながらも無事につなぐことが出来た。
月影は痛みで気を失った白蘭を抱きしめる。
「…よく耐えた」
白蘭の体に戻った羽はキラキラと輝きを取り戻し、杭による怪我も徐々に塞がっていった。
目が覚めた時には、すべてを思い出していることだろう。
髪をなで、ぐったりした白蘭を抱き上げる。
「もう大丈夫だ。共に帰ろう。天界へ」
そして白蘭を連れて月影は天界へと向かった。
天界につくと多くの者が天帝である月影を迎えた。
「天帝陛下にご挨拶を」
「…ああ」
その中に気鋭の姿もあり、すぐに月影に近づいてきた。
「お戻りですか陛下…この方が白蘭様ですか?」
「そうだ」