天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
「良いざまね。いつの日か私に歯向かったこと少しは後悔したかしら?」
「っ黙れ!」
「そこでしばらく反省しなさい」
「くっそっ!!」
バシャバシャと水の中でもがく鳥を眺めるのは愉快だった。
「玲心様。こちらが届きました」
文…?誰からかしら?
双子に差し出された文を開くと一言「魔后を殺せ」と書かれていた。
天界の月影だ。
無意識に玲心は月影に掴まれた時を思い出し自身の首が無事か確かめる。
…殺らなきゃ私が殺される。
文を握りしめ投げ捨てると玲心は決心した。
魔后を今日殺すと。
「蘇芳・璃桜、行くわよ…」
「「はい。玲心様」」