天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~
白蘭のことは気にかかるが月影と一緒にいるなら大丈夫だろう。
念のため紅蓮は家に白蘭宛の置手紙を残す。
「香林…魔界へ戻るぞ」
「はい。殿下」
色々な事が起きて頭が混乱する。
久しぶりの魔宮につくと、魔后が亡くなったことにあたりは騒然としていた。
神官達が紅蓮に気づくとすぐに礼を取った。
「父上は?」
「魔后宮にいらっしゃいます」
「そうか」
魔后宮にその足で向かう。
「紅蓮様!」
「…雪梨」
「魔后殿下の件は…お聞きに?」
「ああ」