天空の姫Ⅲ ~二人の皇子に愛された娘~


鬼神とは何を言っているのだろうか。


薬師神が出て行き侍女達と一人の男が入ってくる。そして侍女とその男が法術を使いすばやく宮の修繕に取り掛かる。


やはり、ここは天界…なの?先ほど見たのは魔界の薬師神ではない。


部屋を見渡していると月影に寝かしつけられる。


「湯あみの準備ができるまで少し眠るといい。」


口を開こうとすると月影に制される。


「今は話すのは駄目だ。静かに寝なさい。起きたら説明しよう。わかったな?」


確かに、身体は疲れている。月影の言葉に頷き大人しく目をつむるとすぐに眠りについた。


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