マイペース社長に流されるままに
 仕事中は真面目。
 当たり前なんだけど、スゴい。
 言語力が凄くて、先方が納得せざるを得ないような感じになってる。
 私にはない技術を確実に持ってると思った。
『飲んだ勢いだったとは言え、失礼すぎた。』
深く反省した。

先方との打ち合わせが終わり、車に乗った。
「社長。スゴいですね。」
「何?惚れた?」
「はい。
 あっ、違います。尊敬です。
 飲んだ勢いで言ったこと撤回します。
申し訳ありませんでした。」
「あー、気にしてないよ。
実際、そうだと思うし、俺は、そうなりたくないだけ。」
「スゴいです。」
「惚れた?(笑)」
「社長。」

「決めた。
 俺、梨奈に惚れさせる!」
「は?社長?」
社長のペースに呑まれていくのを感じた。
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