黒歴史な天才外科医と結婚なんて困ります!なのに、拒否権ナシで溺愛不可避!?
9章:優しいキス
5年前まで、私は修が好きだった。
大好きだった。
でも修は私と同じように私のこと好きなわけじゃなかった。
だから、私は決めたんだ。
もう修のこと好きでいないって。
傷ついて、落ち込んで、苦しくて、何度も揺れた。
やっと落ち着いてきて、私なりに一歩ずつ歩き出した。
なのになんで今。
―――これからは俺以外、見るな。
なんて、また人の心を揺らすようなことを言うの?