私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

「そんなとこ、触られてない! 修じゃないんだからっ……」
「そうだ。俺以外にこんなことさせられないだろ」

 修はそう言うと、そのまま太ももに口づける。

「ひゃんっ! こ、こんなの、修にも無理だよ! や、やっぱり、へ、変だよっ……こんなのっ、んんっ!」

 太ももに口づけられるたびに胸が苦しくなって、唇をいつの間にか噛み締めていた。

「唇噛むな。血がにじんでる」

 修はそう言ってやっとそれをやめてくれると、私の顔を正面から捉えて、唇にそっと指を這わせる。
 それから、自嘲気味に笑って、口を開いた。

「俺はあの時も、今でも……ずっと。この唇に口づけて、この肌に触れて、それからその瞳に自分しか映らないように、くるみを毎日食いつくしたいって思ってんだよ」

 その言葉に背中からゾクリと冷える。
 右手首が掴まれて、勝手に身体は震えた。

「や……!」
< 104 / 388 >

この作品をシェア

pagetop