私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 その日の夕方。
 就業時間直前、実験シャーレの後片付けをしていると鈴鹿先生が私の隣にやってきた。

「くるみちゃん、ちょっといい?」
「はい、なんですか?」

「あのね、結婚が決まったタイミングで言うのも何なんだけど」

 鈴鹿先生は言う。

「いや、私は結婚は……」

 私が結婚を否定しようとしたとき、鈴鹿先生が告げたのは、予想外の言葉だった。

「正式にうちの研究補助員にならない?」
< 110 / 388 >

この作品をシェア

pagetop