私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
そして、次の瞬間、もう感情が勝手に口から出ていた。
「なんであの時、彼女って言ってくれなかったの? 私って隠したい存在?」
修は少し驚いた顔で私を見て、それから呆れたように息を吐く。
「……からかわれても困るだろ」
「そんなの別にいいもん! 結婚するのに何が問題よ!」
「誰でも彼でも言えばいいってわけじゃないだろ」
「私は知ってほしいよ! 周りの人、全員に修と結婚するって知ってほしいくらいだよ!」
私は修に抱きつき、修の背中に腕を回す。
消毒液と少し汗の混じった匂い。
修の胸に顔をうずめる。
そしたら泣けてきた。
寝不足だからか頭も回らない。
「修は違うの? 私のこと、隠したいって思ってるの?」
「くるみ、いい加減にしなさい」
修が怒ったように言って、
それがまるで子どもを叱るような口調でカチンとくる。