私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 我ながらいいアイデアだと思った。
 『あれ』さえなければ、修に好き勝手させなくて済む。

 よし、と小さく意気込んで、修の荷物をごそごそと探る。
 紙みたいなものに手が当たり、慌てて引き出すと、婚姻届けとは全然違う……私の写真だった。

(これ、大学入学の時に、修が撮ってくれた写真だ……)

 目を細めて嬉しそうに写る私は、目の前の修に写真を撮ってもらっていることを喜んでいたんだ。

 純粋な目。修のこと、心から信頼してるって目。

―――まるで、恋に恋してる子どもみたい……。
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