私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
そのまま鈴鹿研究室の前まで一緒に走らされて息が切れたけど、なんとか転げもせずにたどり着いて始業5分前。
ほっとして手を離そうと思ったら、修はその手をするりと上にあげて、手に口づけた。
「か、勝手にそんなことしないで! 何考えてんの」
「問題ないだろ」
「問題ありまくりよ! この変態!」
私が言うと、修は楽しそうな声で笑う。
それから、その手にもう一度口づけて私の指をぺろりと舐めた。
その感触に背中からゾクゾクと不思議な感覚がせせりあがる。
修を見あげると、獲物を捕らえるような目で捉えられて、目が離せなくなった。
「これでも十分抑えてるんだけど? 俺はいつでも、どこでだってくるみを食いたいって思ってるのに」
「へ、変なこと言わないでっ!」
(朝から、心臓に悪いだろうがぁああああ!)