私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
店内に入ると、コーヒーのいい香りが充満していた。
壮汰さんは私をテーブル席に座らせると、私の向かいに座ってコーヒーを頼んでくれる。
それからまたにこりと笑って話しだした。
「キミさ、本当に猪沢の幼馴染? 年齢もずいぶん下に見えるけど」
「あ、はい。修が9歳上です。母親同士も幼馴染で……親同士はあまり年齢変わらないんですけどね」
「そうなんだ」
私は修との年齢差が、最近疎ましくて仕方ない。いや、もっと前から疎ましかったかもしれない。私は修と同い年に生まれたかった。
そしたら修だって私のこと彼女だって言ってくれるんじゃないかって、そんなことも思ったりしていたのだ。