私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 私は意を決して口を開いた。

「9歳下ってやっぱり幼いと思いますか?」
「うーん、どうかな。俺は全然いけるけどね。くるみちゃんかわいいし」

 そう言って壮汰さんは微笑む。そんなことをさらりと言われると、ドキッとする。

「それで? 年齢差で悩んでるの?」
「わ、私のこと、修は彼女だって紹介してくれないのは、私が9つも年下で子どもっぽいからかと思って……」

 私が言ったとき、コーヒーが運ばれてきた。
 コーヒーを二人で口に運ぶと、おいしいけど少し苦くて、そんな私を見た壮汰さんは砂糖とミルクを手渡してくれる。「あ、ありがとうございます」

壮汰さんは、いいえ、と言ってそのままコーヒーを一口飲むと続けた。

「うちの医学部生やうち出身の研修医ってね、モテるんだよ。特に猪沢みたいに顔もよくて才能もあるやつは特別モテる」
「確かに昔から修はモテてましたけど」

 修は昔からモテてた。修の中学・高校生時代、修が女の人にくっつかれてるのが私は嫌で嫌でたまらなかった覚えがある。そして修が女の子と二人でいるとしっかり邪魔をした。
 その当時、私はかなり幼かったはずなのに、ヤキモチを妬く立派な女の子だったというわけだ。
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