私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~

 そのまま修はズンズンと歩き出した。
 そのただならぬ表情と不機嫌なオーラに、お姫様抱っこのはずが、背中からじんわりと汗が流れる。

(これ、ロマンチックなお姫様抱っこじゃない……!)

 どちらかと言うと、簀巻きにされて海に捨てられそうな……。そんな雰囲気だ。

 そう思って泣きそうになると、修は自分の部屋の扉を乱暴に開け、そのまま自分のベッドの上に私を投げるように置く。

「……え。な、なに?」

 私は全く意味が分からなくて混乱する。
 ただ、修のベッドは修の香りが充満していて、やけに心臓が早鐘を打った。
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