私、今度こそあなたに食べられません! ~戻ってきた俺様幼馴染ドクターと危ない同棲生活~
ーーー後ろから回された腕は明らかに男の人のものだった。
「ふぁっ……!」
まだ朝になりきらない、夜と朝の間。
私は後ろから修に抱かれて眠っていたことに気づいた。そしてたぶん、今私の背中に当たっているのは、修の裸の胸板だ。
(おい、なんでハダカだっ……!)
「起きた? おはよ」
修がそう言って、私の首筋に後ろから口づける。
「やっ……」
やめてって言って振り返りたいけど、後ろで上半身裸なのが分かるから振り返れない。
なのに修はクスクス笑うと、私のことを自分の方へころりと転がして向かせた。
「な、なに⁉」
あぁ、今、一瞬下まで見えたけど、修、下は履いている! そこはよかった!
そう思ってみたけど、向かい合わせに抱きしめられて、修の裸の胸板に私の頬がくっついて、私は慌てた。
(無駄に筋肉質な胸板――――!)